フランス駐在中のお話。
フランスでは、各街でマルシェという屋外市場が定期的に開催されていて、
そこでは野菜・肉・魚・卵といった生鮮食品、パンやお菓子や惣菜、
調理器具や生活用品、洋服や靴・アクセサリーといった雑貨類、絵画、
はたまたお布団まで😮、割と何でも売られています。
私の住む街でも週3回のペースでマルシェが開催されていて、
晴れでも雨でも関係なく、いつも大勢の人で賑わっていました。
フランスっぽくておしゃれだな~という憧れはあったのですが、
実際に買い物するまでにはちょっと勇気が必要で、時間かかりました
だって!
何せお店がたくさんあって、八百屋さん、魚屋さん、肉屋さん、チーズ専門店etc.…、
各ジャンルで5軒以上とか当たり前で、値段もお店によって全く違うんです
混み具合や行列もお店によってまちまちだし、
どこのお店に行けば正解なのか、全然分からない…
しかも、スーパーみたいに値段と商品名が明示されているわけじゃなく、
基本的に値札もなく、グラム単位での購入になるので,
パン屋さんみたいに商品を指差して「1」とか示す感じで買うのはかなり厳しい!
そして、秤が置いてあるわけじゃないから、
「このジャガイモ5個でいくらだろう、何グラムだろう」とか見当をつけることもできない
さらに、たとえばレタス1つ買うにも、スーパーと違って何種類もあるので、
どれがどんな味でどれを買ったらいいのか分からなーい
何より、レジがない
スーパーみたいに自分で品物を取って置けば会計されるという仕組みではなく、
お店の人に何をどれくらい欲しいか伝えて、店内にある秤で重さを計ってもらって
幾らか教えてもらって支払いするスタイルなんです。
しかも、商品が並んでいる場所どこからでも自由に声をかけられるので、
列という概念があまりなく、みな我先にと店員さんに声をかけて、
認識してもらった人から順に対応してもらえる、という感じ。
つまり…フランス語でお店の人と会話するスキルは必須
milky、フランス語は全然できません😮
しかも元々声小さめ。
慣れている地元のフランス人に紛れて、活気あるにぎやかなマルシェで、
「すいません、これを○グラムください」なんて大声張り上げる度胸ありません…
しかも、イチゴ=Fraise(フレーズ)というフランス単語を知っていたとしても、
「あまおう」「紅ほっぺ」「とちおとめ」みたいな種類名やその違いまでは
フランス語では分からないから、適当な種類を買ってみるしかないんですよー…
そして、100g買ったらどれくらいの量になるか、とかも物によるので見当がつきにくいのに!
それでも、スーパーは日本ほど生鮮食品(特に野菜)がバリエーション多くないし、
鮮度も日や物によってまちまちだから、
種類も多くて鮮度のいい野菜ほしい。
季節によって変わる色とりどりの知らないフルーツ超食べたい。
よし、がんばる!!!
旅の恥はかき捨て!!
ということで、まずは見た目で指差しも伝わりやすい野菜と果物からスタートしました❣
…スーパーのマッシュルームはスカスカだから100gで5個以上入っているけれど、
マルシェで同じくらいと思って100g買ったら、
中がぎっしり詰まった鮮度のいいもので、土も多少ついているから、
2個しか買えませんでした
なんてことを繰り返して、慣れてきたら魚屋さんにもチャレンジ
…買うのは見た目で何か判断できるサバとイワシと鮭だけ
だってアンコウとかどうやって調理するの…?
でも、わたわたしながらやっていると、
そのうち、どの店員さんなら英語でも伝わるとか、
フランス語しか話せない店員さんも意外と親切だとか、分かるようになってきたし、
何度も来る外国人は記憶に残りやすいのか、
英語が話せるお客さんが声をかけて通訳を買って出てくれたりしたことも何度もありました
こうして、そんなに言語ができないことに怯えなくてもいいんだ…と勇気が出て、
野菜やお魚みたいな必需品だけじゃなくて、
はちみつ買ってみたり、チーズ買ってみたりと、普通にお買い物できるようになりました
ただ、唯一行けなかったのはお肉屋さん!
1、見た目では牛・豚・鶏・羊・あひる・鴨などなど、判断できない。
2、生肉だから試食できない。
3、特に気になる生ハム・サラミ系は、もっと見た目からは味も違いも分からないし、
枚数指定をして買う形になる
4、スーパーでも買える(魚はほとんど売ってない)
という理由で、近づいたこと全然ありませんでした。
でも、帰国日が近づいてきて、もったいないかもしれないと思いたち、
勇気を持って身振り手振りで、見た目で分かる生ハム&サラミを少し購入してみたんです
そしたら…
何これおいしーーーーー‼
生ハムもサラミも、スーパーでも普通に売っているので、何度も買ったことあったんだけど、
そこまで感動するほどじゃなく、すごく安いわけでもなかったので、
途中から買わなくなってたんです。
でも、マルシェで原木から切ってもらった生ハム、信じられないほどおいしい‼
口の中でとろけるってこういうことかーーー
分厚くて長い本体から数枚切ってもらったサラミ、薄いのにすごいお肉の味しっかりで、
味付けもおいしい~~
帰国直前になってようやく「フランスのソーセージやハムは美味しい」という口コミが
真実だということに気づきました…
そして、ものすごーーく後悔しました。
だって、生ハムもサラミも、野菜と違って加工したりせずそのまま食べるのが1番おいしいけど、
しょっぱい(日本で売ってるものよりずっとしょっぱいです!!)から、
一度にそんなにたくさん食べられないし、食べたら健康的にまずい気がして。
本当は色々食べ比べてみたいけれど、帰国直前だから、もう難しい
ということで、フランスに旅行される方は、
是非「旅の恥はかきすて」で、お近くのマルシェで
生ハム(Jambon cru:ジャンボン クリュ)・サラミ(Saucisson sec:ソシソン セック)を
買ってみてください
パンも一緒に買って、ホテルでそのまま食べたら、立派なフレンチの前菜になりますよ~
肉類は日本には持ち帰れないし、日本であまり出回っていないので、
現地の貴重なグルメとして、マルシェで買ったことも併せて素敵ないい思い出になると思います
ちなみに、「フランスで英語は通じない」という噂はある程度本当なのですが、
パリなどの観光地は通じることが多いですし、
通じなくても身振り手振りで大概のことはなんとかなります!
私はフランス語まったくできないし、勉強したこともないのですが、
駐在中にそんなに困ったことはありません
強いて言うなら、鉄道・スーパーは無愛想なスタッフが多いかな…
マルシェ・パン屋さん・ケーキ屋さん・街行く人の方が笑顔もあって優しい気がします(*^^*)
私は特にお肉がすごく好きというわけではないのに、
こんなに美味しいと思うので、好きな方は絶対後悔しません❣
是非おためしください(*^^*)